Experienced Archive

大重美幸『詳細!Progression 4 Flashフレームワーク入門ノート』

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大重さんの新刊『詳細!Progression 4 Flashフレームワーク入門ノート』を読みましたので、紹介記事を書いてみます。

Progressionを始めるときにこの本が欲しかった……!

Progressionを始めるとき、はじめに恩恵を受けるであろう「シーン」という独自の概念を理解することが最初の壁と言えます。私も、最初にProgressionに触れたときは、個人的に確立してきた手法との違いに戸惑いを覚えた記憶があります。学習したあとで振り返ると、良く作り込まれているフレームワークだからこそシンプルな構造になっていることに気づくのですが、何もない状態から手探りで始めると、ちょっとしたことでつまづいてしまうのです。

ウリのシーン機能を徹底解説

本書は、Progressionの概要や、開発スタイル別の解説、コマンド、キャスト、リソースなど各種機能の紹介をしています。そしてなによりも、最大の特徴であるシーンについて、事細かに解説してるのが嬉しい点なのです。単独、子、孫などのシーン構造(シーンツリー)ごとに具体的なコードを交えて解説(チャプター3)されていたり、シーンの移動とイベントをよく使うケースに分けて書かれていたり(チャプター4)、といったところがオススメポイントです。

同じProgressionを扱った解説書籍として「ProgressionによるFlashコンテンツ開発ガイドブック」もありますが、シーンについては圧倒的に本書の方が詳しく、かつ易しく書かれています。よって、Progressionをこれから始めよう!という人の学習の順番としては、まず本書でシーンやコマンドなどの基本的な概念と機能をしっかり把握したあと、「Progressionによる~」でより細かい機能を学んでいく、というのが良いと思います。つまり、両方買おう!

一家に一冊、大重本

大重さんの本でなにより嬉しいな、と思うのは、書籍専用のサポートサイトがあることです。本書は発売から半月ほど経過しています(ブログに書くのが遅くなってスミマセン!>大重さん)が、さっそく正誤表がアップデートされていますし、関連情報も集約されています。出版社がキッチリと用意するページもよいですが、著者自身がこういうページを設けて読者とコミュニケーションをとる姿はすばらしいな、と思います。

★★★★★

ヘアスプレー

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ゴキゲンでノリノリな60年代ダンスミュージカルムービー!的なキャッチコピーが付きそうな本作。実際のところは、1988年に制作された映画を原作として、2002年に公演されたミュージカルのこれまた再映画化、という複雑な経路を辿っている。アメリカ人の知り合いに言わせると、本作は「毒が足りない!原作はもっとキワドいよ~」とのこと。その辺りも含めて見やすく再パッケージされていると思って間違いない。

ただ、それが悪いかというと、拙者そうでもないと思っている。平日のいつもよりちょっと早く帰れた夜に、シャンパンでも飲みながら、難しいことは考えずに家族と見るには最高!だろう。新人といってもいいキャリアの主役の脇には、がっちり画面を締める豪華な俳優陣が揃っている。ジョン・トラボルタをはじめ、ミシェル・ファイファー、ザック・エフロンなどにも注目して見たい。

★★★★☆

伊坂幸太郎『グラスホッパー』

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拙者にとっては初めての伊坂本である。目を丸くしたというかなんというか、やはりこれは売れる小説家なのであるなぁということが一見して分かる。なんたって短い時間の中での出来事を描写する力が半端ない。まるで計算しつくされたカット割りにようにテンポが良い。多分、このまま映像化しても遜色ないんじゃないかしら。まぁそういうわけで映画化が相次いでおるのだと思う。

お話の中身は、殺し屋業界でのいざこざに巻き込まれていく主人公、という流れ。主人公自身は、ただの若い元中学校教師(ただし妻を亡くしている)。そのため感情移入もしやすい。ずらりと出てくる殺し屋たちは少々現実感に欠けるものの、そもそも殺し屋という存在自体が非現実的なものであるからして、意外とすんなりと受け入れられる。ジャック・クリスピンのくだりなどはニヤニヤしながら読んだ。

あと、文庫本の装丁がとてもいい。マット紙全面に彩度を抑えたどこか寂しげな写真。もう一度言うが、とてもいいと思う。

★★★☆☆

家田荘子『歌舞伎町シノギの人々』

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2年間以上の綿密な取材に基づいて構築されたノンフィクション。単行本の初版は2004年8月なので、いわゆる「歌舞伎浄化作戦」前のことが書かれていると考えていいだろう。よって現在の様子とは少し異なる部分もあるが、街の根底に流れる空気は、そう変わるものでもない。きっとここに描かれているヤクザ、闇金、売春婦、クラブのママ……ほとんどの人々がまだ歌舞伎町に棲んでいるか、あるいは本人がいなくとも別の人間がそのポストに立っているのだろう。歌舞伎町、本当に「繁華街」という文字が似合う街だ。

★★★★☆

川上未映子『そら、頭はでかいです、世界がすこんと入ります』

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著者の川上未映子が、2003~2006年ごろの約3年に渡って綴ったブログ『純粋非性批判』から抜粋した記事に加筆、修正した随筆集(と背表紙では名乗っている)。そうか、ブログというのは随筆集でもあったわけだな。

思えば数多くの、本当に数多くのブログ、古くはテキストサイト、さらに古くはホームページにおける日記などを読み散らかしてきた。その中でも、テキストを読むことの対価としてお金を支払ったことは、数えるほどしかない。たしか、何かの有料メールマガジンがいくつか、というくらい。それでも『電車男』以降、ネット上で読める無料のテキスト群を編集して書籍化、という手法が定着してきて、拙者もそのような本を買い、読むことが増えてきた(例に出しておいてアレだけど、『電車男』はネットで読んだだけ)。優れたコンテンツであれば、著者に対価を支払いたい、という気持ちは自然と芽生えるので、ネットの文献はガンガン書籍化してほしいところだが……。投げ銭にしても、PayPalにしても、アフィリエイトにしても、ネット上のコンテンツに対価を支払う手段としての決定打は出てきていないわけで、KindleやiPadのようなデバイスにはそういう役割が期待されている、というか狙っているのだろうな。

さて、話が大幅にずれたところで本書の感想に戻る。一言でいうとR&Bを感じる。文体のリズムと大阪のブルース。ときおり声を上げて笑ってしまう。母親が角材で父親の膝を砕くくだり(「黄金の雨の中おしっこを漏らす大人」より)なんか、格別なもんで。この話を読みながら乗っていた西武新宿線1号車の室温が2、3度下がったんじゃありませんの、というくらいの戦慄も走りつつ。元気になるなぁ、この本。

★★★★★

小松成美『中田英寿 誇り』

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本書は、サッカー選手中田英寿がどのような経緯で引退を決意し、現役最後の大会となったドイツワールドカップに臨んだのか、本人やその周辺へのインタビューを交えながら記されたノンフィクションだ。ペルージャからボルトンまでの移籍に関する舞台裏の様子や、代表チームで不和が取りざたされた宮本や福西とのやり取りなど、海外移籍から引退に至るまでハイライトが凝縮されている。特にペルージャ時代、ガウチ一族による一連の違法行為によって苦しめられていた下りは、サッカー選手としてのピークを迎えつつある中田のジレンマが手に取るように感じられる。

ひとつだけ気になるのは、著者の視点がずいぶんと中田サイドに偏っているという点だ。本書を書き始めるきっかけが、彼の所属事務所であるサニーサイドアップからの執筆依頼であったとしても、スポーツドキュメントとしては問題を多角的に捉えていくことが必要なのではないか。FIFAも掲げる「Fair Play」精神に欠けているのではないか。現に、サニーサイドアップの社長である次原を始め、中田の周辺にいる人物への取材模様は豊富に文章へ反映されているのだが、中田と対立することになったパルマの元監督であるチェーザレ・プランデッリや、代表のディフェンダー陣への取材は、皆無といっていい。ほとんど中田からの伝え聞きか、報道からの得た情報に落ち着いているのである。

ただ、いずれにしても本書がカズに次ぐ日本サッカー界のスーパースターとなった中田英寿を追った貴重なルポであることは間違いない。


★★★☆☆

鈴木敏夫『仕事道楽 スタジオジブリの現場』

既刊からの引用がめちゃくちゃ多くてちょっと残念。それにしても、本当にスタジオジブリというプロダクションは、宮崎駿と高畑勲のための場なのだね。これほど世界中に名前が売れているのに、中心人物がいなくなるだけで即解体となるようなプロダクションも他にないだろうね。希有。希有。

そのわりには今年に入ってトヨタの中に新人育成の場を作ったりしていて、よう分からんのだけど。

何度も言うけど引用多すぎなので、星3つで。

★★★☆☆

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筒井康隆『パプリカ』

男の願望が丸出し? そんなの関係ねぇよ、楽しもうぜ!ってな極上エンターテインメント。だいたい夢の話なんだから、そらストレートな願望が露出してくるでしょうよ、と。エロイ夢を見たことなんてみんなあるでしょうよ、と。拙者も? ええ、もちろん!(力強く)

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中村俊輔『察知力』

自分より身体能力の高い選手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そのときに必須なのが、瞬時に状況判断をして正解を導く力だ。それを、中村俊輔は「察知力」と呼ぶ。中村俊輔『察知力』

本書を読むと、中村俊輔というサッカー選手が、努力の固まりのような人であることが改めて分かる。世界で活躍した先人であるカズ(三浦知良)や、中田英寿も、言うまでもなく努力の人ではある。しかし、それに勝るとも劣らない「毎日の反復練習と情報収集、こまめな目標設定と自己反省」を続けている他の選手を、どれだけ頭に思い浮かべることができるだろうか。

思えば、中村俊輔は私にとってあまり好きなプレーヤーではなかった。当時の日本代表監督であったトルシエによって日韓ワールドカップのメンバーから外されたときには、1ミリも残念という気持ちが沸いてこなかった。真ん中でやりたがる割に、屈強なボランチに体を当てられるとすぐに倒れてしまう貧弱なファンタジスタ(の卵)という印象が強かったからだ。また、同じようなポジションで絶対的に信頼を寄せることができる、中田英寿という現役バリバリの一流プレーヤーが存在していることも、やはり中村を不要と感じさせる要因の一つだった。

2000年当時、代表では左サイドばかりで起用されることについて、中村はマリノスの監督であったアルディレスに相談したという。そのときのアルディレスの答えを引用する。

「ベンチで試合を見ていても得るものは何もない。どんなポジションであっても、先発の11人に選ばれて、グラウンドに立つべきだ。」

この言葉と、2002年のワールドカップメンバー落選という挫折を抱えて、彼はイタリアへ渡った。その後の中村俊輔は、見違えるように爆発的な成長を遂げたように思う。トップ下以外の様々なポジションをこなし、必要以上に削られるセリエAのディフェンスをかいくぐる。才能のある日本人選手が、ただ海外に渡るだけで実現できることではない。すべては、自分にとって何が必要なのかを感じ取り、日々の改善を怠らずにひたすら続けてきた者だけが成功を勝ち取る。とてもシンプルなことだが、中村俊輔のプレーを見ているとそれを深く実感できる。

もちろん、前述の「あまり好きなプレーヤーではなかった」という言葉が過去形であることから分かるように、現在はお気に入りのプレーヤーの1人だ。

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福田和也『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』

どこかの書評で褒められていたのを見て購入、読了。文庫サイズで持ち運びやすく、ちょっとした打ち合わせの行き帰りで読み切れるくらいであった。

本書の"書く"ための施策に共感するところはあるが、それよりも注目したいのは"書き続ける"ための施策だ。日常的に文章を書かない人が、瞬発力を発揮してふだんから溜め込んでいることを一気に書き上げる、というのは案外すんなりといくもの。ただ、一定量を年中書き続ける、となると、簡単にはいかない。これは、某誌で連載をやらせていただくことになってから、とても強く実感している。

そんなときは、本書の「途中で書けなくなってしまった時」「一応、机に座っていること」などの項が、事態を展開させるのに役立つことだろう。仮に直接的な解にならなかったとしても、同じような問題に立ち向かっている人がいることを思えば、いくらか気が楽になるというものだ。

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藤原正彦『祖国とは国語』

本書は、教育における国語の重要性を語る「国語教育絶対論」、著者の家庭生活を描いたエッセイ集「いじわるにも程がある」、出生地である満州を訪ねた「満州再訪記」の3部構成になっている。直接的にメインテーマを扱っているのは、最初の「国語教育絶対論」だけで、他の2編はハッキリ言ってしまうと蛇足である。

タイトルが絶妙だと思い読み始めたが、本書の中で「これ(注:"祖国とは国語である"という言葉)はもともとフランスのシオランという人の言葉らしい」と明かされていて、いささかがっくりしてしまった。気になったのでシオランを調べてみたが、フランスではなくルーマニア人だった(パリに定住し、フランス語での著書が多くある)ため、二重にがっくりであった。裏付けとってないの?

とまぁ、重箱の隅をつつくのはこのくらいにしておいて、「国語教育絶対論」である。著者の主張する内容や、国語の重要性、必要性については激しく同意したい。が、いかんせん言論を裏付ける根拠や、客観的なデータが、あまりにも少ない。ほとんどの言説は、著者の主観や経験に基づいて展開されているため、かなり説得力に欠けている。うーん、もったいない。

なんだか文句ばかりになってしまったので、本書で感銘を受けた一節を引用しておく。「愛国心」という言葉に抱くイメージを、一変させてしまう名文だと思う。

英語で愛国心にあたるものに、ナショナリズムとパトリオティズムがあるが、二つはまったく異なる。ナショナリズムとは通常、他国を押しのけてでも自国の国益を追求する姿勢である。私はこれを国益主義と表現する。
パトリオティズムの方は、祖国の文化、伝統、歴史、自然などに誇りをもち、またそれらをこよなく愛する精神である。私はこれを祖国愛と表現する。家族愛、郷土愛の延長にあるものである。

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沢木耕太郎『杯(カップ)―緑の海へ』

ふだんスポーツのことなど語りもしない(少なくとも公の場では)人間が、オリンピックになると特番にしゃしゃり出てくることがよくある。その人と視聴者で、視点を共有するという意味合いはあるのだろうが、個人的にはあまり好きではない。日常的にその競技を見ていないお前に何が分かるのか、と。選手の4年間積み上げてきた努力と、それをサポートしてきたスタッフ、ファンの気持ちが汲み取れるわけがない、と。

本書を手に取ったとき、沢木もついにその類になったかよ、と思った。そしてフットボールを愛するスポーツライター達は何をしているのか、という苛立ちも覚えた。ノンフィクション作家に単行本を書かれて悔しくないのか?と脳内で罵声を浴びせてもみた。

が、読了したときにはそんな悪態をすべて謝罪したい気持ちになっていた。これは、立派なスポーツルポだ! 特に、終章でワールドカップ後の日韓戦まで取り上げる視点は秀逸だった。緑の海は、2002年だけではなく過去からも、未来へも、続いているのだ。日本と韓国の往復をはじめとした、「移動」を中心に話を進めていくところあたりも沢木らしい。

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角田光代『空中庭園』

タイトルの意図するところを理解した時点で、やられたー!と思った。そのまま写真のタイトルにすれば、ふとした日曜日に原宿あたりのギャラリーで飾られていてもおかしくない。拙者はそれを目にして同じようにやられたー!と思うのだと思う。そしてすぐさま似たような写真を撮って、「インスパイア」などと言いながらフォトログにアップしたい衝動に駆られるだろう。そのくらい嫉妬したくなる素晴らしいタイトルだ。

本作は、壊れていながらもなんとか日常を送っている家庭の様子を俯瞰している。家庭崩壊とか、仮面夫婦って、小説のテーマとしては暗くて救いのないもの。だけど、似たような境遇の家庭で育った身としては、特別目を背けたくなる気持ちはない。そういう状況でも、良くも悪くも関係が続いていくのが家庭だし。まぁ実際にその家庭の中に身を置いているときは、胸くそ悪いわけなんだけど。

ただ、やはり家族でいる状態というのは、それだけでひとつ承認がなされているとも思う。居心地が悪いときがあってもマナとコウは家に帰ってくるし、無駄口にイラつきながらも母親は自分の母のために買い物をするし、愛がなくても父親は母親との家庭を維持する(あ、これは家族だからっていうよりきっと惰性ですね。ダメ男だし)んだろう。というようなことを思った。

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桐野夏生『ローズガーデン』

村野ミロシリーズの一部としての短編集。おなじみの探偵業の話も収録されているが、やはり注目すべきは書名にもなっている「ローズガーデン」だろう。現在インドネシアで仕事に従事する博夫と、過去に父親とのゲームにのめり込むミロのストーリーの交錯は、読み進めていくうちに深い渦に巻き込まれていくようだった。

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SEGA『龍が如く 見参!』

PLAYSTATION 3用ゲームソフト。公式サイト

忙しくなって中断したり、新しいソフトに浮気したりでなかなか進まなかったけれども、ようやくクリア。最終章に入ってちょっとのところで4ヶ月くらい放置してしまったせいで、再開したときにはかなりストーリーを忘れてしまっていた(アホ)。とにかく続編が出る前にクリアできてよかった。ちなみにクリア時間は約40時間。かなりゆっくりめのペースでプレイした。

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筒井康隆『笑犬樓の逆襲』

前作に引き続き、これまた資料価値の高い一冊。断筆期間を経て各出版社と交わした覚書の話から始まり、もちろん笑いもてんこもり。原宿、神戸の名店案内のように「それはどうでもいいな……」と思われる回もあるけれど、そこは連載ゆえの苦し紛れということもあろうて。

しっかし筒井康隆がいなくなったら、戦争についてのブラックユーモアを他の誰が書いてくれるのだろうか。心配だ。

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佐藤秀峰『新ブラックジャックによろしく』5

「政治家にでもなれよ ムツミちゃん」「なって法律を変えろよ……」

日本で臓器移植が始まった頃、僕は高校生だった。学校をサボった昼時に見るテレビには、どこかの人の臓器が、またどこかの人に移植されるという言葉とともに、クーラーボックスを担いでヘリコプターに乗り込む白衣の人たちが映っていた。

脳死が人の死と認められるようになったことは理解したつもりでいても、それが一体どういうことなのか、漠然としか受け止められていなかったように思う。まぁ、しっかり受け止めろというのが無理な話な気はするけれど。このように、頭では分かっていたつもりでいても、実際の現場に立ち会うと大きなとまどいを感じるものなんだろう。

例えば今、僕に30年くらい連れ添ってきた愛する妻がいるとして(仮定くらいさせてくれ!)、脳死になったからといって臓器提供にOKと言えるだろうか。例えば小学生からの親友が脳死になって、体中の臓器を取り除かれた姿を見て、どういう感情が芽生えるのだろうか。

今度、ホルモンを食べるときにでも、また少し考えてみよう。

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川端裕人『The S.O.U.P.』

内容よりも先に、作者の取材力に感心した。中でもLinuxや、ネットワークに関する描写は、決して表面をなぞった下調べだけでは、ここまで細かく書くことはできなかっただろう。

コンピュータが中心となるSF小説は、お話を展開することが中心でコンピュータは脇役のさらに脇役程度に収まっているものと、何回でしつこすぎる描写を繰り返しまくるものが多い(きっと拙者が読んでいるものが、イマイチなんでしょうね……よい作品があれば教えてくださいませ)。「リアリティ」面から見ると本作はかなり秀逸の出来と言えよう。

しつこいぐらいにハッカーとクラッカーの違いを述べてくれる点について、「もっと言ってくれ!」と賞賛を贈ったのは拙者だけではないはず!

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フィリップ・トルシエ『オシムジャパンよ!日本サッカーへの提言』

本書は、3つの章で構成されている。

  1. ジーコジャパンの歩んだ4年間の総括
  2. オシムジャパンの船出に対する感想とこれからの展望
  3. 世界と比較しながらの日本サッカーへの提言

この中でも特に本書を良書たる位置づけに押し上げているのが、ジーコジャパンの総括だ。2006年のドイツワールドカップ後、ジーコからオシムへの監督交代劇(よくスポーツメディアは"交代劇"という書き方をするけれども、川淵氏の発言も含めて本当に"劇"だった)により、ほとんどの代表ファンとメディアはジーコの4年間を真剣に振り返る時間を持てなかった。そりゃもちろん、予選リーグ敗退の辛い現実を受け止める前に、オシムがもたらしてくれるであろう新たな希望を迎え入れる方が楽に決まっている。

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筒井康隆『笑犬樓よりの眺望』

本書は、1984~1993年に「噂の真相」で書かれたエッセイ連載をまとめたものだ。有名な断筆宣言が収録されており、表現の自由を語る上での資料価値も高い。

実際に読んでみて何よりも驚いたのは、筒井さんの世の中の流れのようなものを見通す力である。いまから約15~25年以上も前に書かれたエッセイだというのに、小説/出版の衰退、報道関係メディアの無法ぶり、表現の自由とそれに対する弾圧など、2008年現在でも十分に通じる内容になっている。

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SHOCHU LAB「もろみの見た夢」を買った

アサヒビールがSHOCHU LAB(焼酎ラボ)というおもしろい試みを始めたことを、ひらたさんのブログで知りました。

まずは、SHOCHU LAB の紹介。いままでにないやり方で焼酎を作ってウェブのみで販売していくとのこと。4つ予定しているラインナップの最初のひとつが「もろみの見た夢」という、今回の米焼酎とのことです。SHOCHU LAB ミーティング 「もろみの見た夢」 [dh memoranda]

なっるほどー。酒とウェブ。そりゃもう拙者のためにあるようなものじゃないですかってことで、兎にも角にもポチッと押したわけです。SHOCHU LABの会員になると2,100円のところを1,995円に! 105円の値引きで酒好き&ウェブ好き野郎のメールアドレスがゲットできるわけですな~などと邪推しつつ購入。送料300円と良心的な価格で届けてくれます。

「もろみの見た夢」外箱

きれいな外箱でwktk度もアップです。

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北崎拓『クピドの悪戯─虹玉』1~7

気軽なラブコメ系なのかなーと手を出す。たしかにラブコメ要素も散りばめられているけれども、全体としては全力疾走で恋愛漫画であった。思いがけず1巻から一気に読み終える。恋愛におけるロードムービー的な展開が秀逸だ。

メインキャラクターの怜子も麻美も、まぁいわゆる「都合のいい女」。こんな女いるワケねー!と叫びたくなる気持ちもあるけれど、男としてはどこかでもしかして?というアホくさい期待を抱いてしまうのも事実。

そういう期待を昇華させてくれる本作のエンディングは、ありえねーけど、これでイイとも言えるわけです。

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村上龍『空港にて』

帰郷の行き帰りで読了。思いの外というか、ドラゴン村上らしいエッジの効いた文章で感服。

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浦沢直樹『21世紀少年』上

「上」って何やねん、というツッコミはさておき。

帯コメントが堤監督って唐突だな、と思ったら映画化なのね。うーん、これからの結末よりも、そっちに期待してしまうかも……。

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ゆでたまご『キン肉マン2世 究極の超人タッグ編』8

ウォーズマンがカッコよすぎる! レジェンドとニュージェネレーションを同じタイムライン上に並べたのは正解だと感じ始めた。

猪木と長州と橋本とヒクソンとヒョードルを同じリングに上げるのは無理だけど、みんな妄想しちゃうからね。ファンタジーの上で妄想を禁止しちゃうと、途端にファンタジーじゃなくなってしまうんだろうな。

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柴田ヨクサル『ハチワンダイバー』3

勢い健在。そして爽快。惨敗のあとに何が待ち受けるのか、時間が楽しみになる展開であった。

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石田衣良『骨音 池袋ウエストゲートパーク3』

今後もシリーズものとして順調に巻数を伸ばしていける勢いを感じる。誤解を恐れずに書くと、こういうギアが入ると書く方としては意外とラクというか、流れで進められてイイんだよなー。

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柴田ヨクサル『ハチワンダイバー』1、2

ネット界隈で評判がよかったので購入。

将棋漫画というわりには、あまり具体的な戦況を描いていない。でも、これは狙いなんだろうな。やり過ぎると解説漫画になっちゃうし。ただ、一局を勢いだけで乗り切るには限界があることは見えているので、ここらへんのバランスを今後どうとっていくのかが楽しみ。

ひさびさに将棋を指してみたくなった。弱いけど。

キャラクターが驚いたときの表情やセリフ回しに、徳光康之を感じるのは気のせいかしら。

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斉須政雄『調理場という戦場』

生き方、仕事への姿勢の一つの参考として。

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石田衣良『少年計数機 池袋ウエストゲートパーク2』

スピード感と絶妙な比喩は健在。あとがきにもあったが、池袋の空気感を閉じこめることに成功している希有な小説だと思う。

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イーオン・フラックス

うーむ、さすがMTV発。シャーリーズ・セロンのPVとしては最高の出来。衣装エロいし。

しかし肝心のお話がタルイ。「和」を勘違いした衣装デザイン、セットも、それに拍車をかけている。まぁいいか、衣装エロいし。

かつて「ロックを殺したのはMTVだ!」と誰かが叫んだけれど、次は映画も殺しかねない勢いだなぁと思った。まぁいいよね、衣装エロいし。

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スクール・オブ・ロック

単なるドタバタで終わらず、一度主人公の化けの皮がはがれるところがポイント。CDが積み上げられた汚い部屋でふてくされて惰眠をむさぼるシーン。だいたいロックは、だらしないヤツがやってるもんだしね(笑・いい意味で、ですよ……)!

ロック入門としても、とても参考になる名作と思う。

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金子達仁『泣き虫』

CM契約を忘れて選挙への出馬を決意してみたり、ヒクソン戦について一筆入れたのを忘れてタイソン戦をやろうとしてみたり……一般常識から見るとかなり忘れんぼさん、というかタダのいい加減な人に見える。それとも、トップレスラーのみぞ知る孤高な苦悩か……?

そうであるならば、高田と関わった重要人物である、猪木、藤原、前田、佐山、安生、あるいは船木、鈴木、中野、宮戸、それが無理ならせめて桜庭、つまり第二者の視点で語ることが必要なのではないか。せっかく金子達仁という立派な第三者を筆者に立てているのだから。

ただ、高田の歩んできた道の上で、彼自身がどういう心境であったのかを振り返る資料としては、大変価値の高いものだと思う。

花村萬月『♂♀』

スカトロと乳首噛み切りシーンは、読んでいて気持ち悪くなった。文章のリズムは相変わらず好きだし、作者から読者への直接的問いかけなんかも興味深く読めたけれども……。読後感というよりは、読んだ後の精神状態があまりよろしくない感じになってしまった。

ときどき、初期の村上龍を感じさせるところあり。

アンダーワールド

テンポが悪くて、見ている途中にたびたび寝てしまう。オオカミ主観のカメラとか、なんかイマドキの監督っぽい演出だなーと思ったら、ミュージックビデオ出身の監督なのね。いろいろと納得。

お話自体は悪くないのに、ケイト・ベッキンセールのPVみたいになってたなぁ。

エアフォース・ワン

触りだけ見るつもりが、懐かしくてついつい最後まで見てしまった。

もう10年前の作品で、さすがにCGのクオリティにアラが見えた。特にF-15やミグの質感。キラキラしまくりだ。でも、当時はリアルに見えていたんだろうなぁ。こうしてCGも、ハイテク全盛時代に白黒映画時代の特撮を見ている、というような技術になっていくのだろう。

大統領が最強すぎるという、ハチャメチャなストーリーなわけだが、そこを堂々と演じきるハリソン・フォードはさすが。いきなり境地に追い込まれるテロ組織、切らないコードの色は星条旗、刑務所大合唱で震えるゲーリー・オールドマン、釈放寸前で撃ち殺されるラデク、身代わりのF-15……そしてラストのコールサイン変更は名シーン。

オーシャンズ11

豪華出演陣とソダーバーグってところでドキワク(ドキドキワクワクの略)だったが、こぢんまりとした内容に「アレ?」っていう感触。メンバーそれぞれに個性を持たせながらお話を語るには、時間がなさすぎたのかなー。

注目すべきはカール・ライナーの渋さ! かっこよすぎ……。

石田衣良『アキハバラ@DEEP』

うーん、秋葉原やPC周りの描写を、どうしても素直に受け止めることができなかった。今も存在するのかどうかは別として、実際のカラーギャングと、『池袋ウエストゲートパーク』のマコトたちの姿に格差があるのと、同じ種類の違和感かな。

そういうリアリティ面の描写を差し置いても、物足りなさを感じながらの読了。ただ、あいかわらず読みやすいことは読みやすい。

THE 有頂天ホテル

映画館で見たとき、伊東四朗にはムチャクチャ笑わせてもらって、偉大な喜劇役者であることを再認識した覚えがある。もちろん三谷演出がそれを際だたせているわけだけど、なんというか演技の光り方がハンパではない。

本作もしっかりとした?ドタバタ喜劇であるからして、いろんなところで笑いが起こるわけである。しっかし、今回拙者がDVDで見たときに、はからずも声をあげて笑ったのは伊東四朗が出てくるシーンだけであった。なんでドーラン塗っただけで、こんなにおもろいんだ。すごい、すごいよ!

井上雄彦『バガボンド』24

オトナの世界っつーのは正攻法が通じなかったりするもので、ついつい回り道や裏道を使ってみるクセがついてしまう。それでうまくいくことが続くと、正攻法がなんたるかってことを忘れてしまったり、回り道や裏道を正攻法だと勘違いしたりするようになる。

どっちが正しいってわけでもないんだろうけど、なんとなくそういうようなことを考えながら読んだ。

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二ノ宮知子『のだめカンタービレ』16

15巻まで集めきったところで新刊が出るタイミングの良さ。即刻購入す。

淡々と進んでいく展開は好きだけど、ターニャと黒木くんの恋模様は、峰と清良ほど素直に受け入れられないなぁ……。ロシア女子と日本男子の組み合わせからは、どうしても六本木とかロシアンパブという単語が浮かんでしまう。

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オキ・シロー『テキーラの朝焼け』

名字が同じ、という理由だけで興味を持って購入したものの、楽しく読めた。お酒がテーマの短編ってだけで、ニコニコしてしまった。

しかし舞台となった酒場ボロンゴ、同じ渋谷に実際のモデルのような店がある気がする……。学生のとき、グラフィックデザインの師匠に連れて行ってもらった店に非常によく似ていた。また行ってみようかな。

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浅井健一『Johnny Hell』

目黒のHMVで見かけて衝動買い。カ、カッコイイ……。

『原爆とミルクシェイク』のサビで「原爆と~!ミルクシェーイク!」のところが、「原爆どーん!ミルクシェーク!」に聞こえて、勝手にどきどきしてしまった。

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石田衣良『4TEEN』

拙者の中での、「石田衣良 + 青春 = 傑作」の方程式が崩れてしまった。ご都合主義的な展開、不自然なキャラ心境の移り変わりがマイナスの心象になってしまった。そして、なによりもセリフの端々におけるリアリティを感じられなかったのがしんどかった。

リアリズムを追求するのがフィクションの役割とは思わない。でも同級生がゲロを吐いたときに、サクッと自分のジャージでくるんでゴミ箱に捨ててくれる友達なんて、いまの日本中を探してもいないんじゃないか。どうも肝心の4人がカッコよすぎるのが、鼻についているのかもしれない。

舞台である月島、自転車というアイテム、の2つを見事に書いている点は、さすが。

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二ノ宮知子『のだめカンタービレ』11〜12

パリ編から、千秋ものだめも努力する姿がお話の中心になってきている。いかなる天才も努力は惜しまない、というのは読んでいて気持ちがよい。

『あしたのジョー』や『タイガーマスク』のように、選ばれた特定の誰かが血を吐くような特訓を重ねて、やっとたどり着いたこの舞台系(どんな系?)のマンガが減ってきて、『のだめ~』スタイルのマンガ、つまり誰もががんばって生きているのだ系(だからどんな系だ)がウケるのは、時代背景とかも関係しているのかな。拙者自身も読んでいてラク、というのは確かにあるんだけど。

単に少年漫画と青年漫画の違いだけ、かもしらん。

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かわぐちかいじ『ジパング』25

ついに原爆の具体的な描写が! まったく先が読めない展開でハラハラさせられる。登場人物の数もずいぶん多いが、すべてのキャラ作りに余念がないところあたり、大作家の実力を感じずにはいられない。

関係ないけど、麻生さんは外務大臣になっても、ジパングを読み続けているのだろうか……。

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ゆでたまご『キン肉マン2世 究極の超人タッグ編』5

セイウチンが悪行超人化していく流れは、初代のストーリー展開を汲んでいて、どこか懐かしい。レジェンドとニュージェネレーションの戦いがどうなるのか楽しみ。過去の手法をなぞるだけではないところを期待したい。

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村上龍『eメールの達人になる』

O田さんに借りて読了。メールの書き方をはじめ、IT関係の実用書は発売から1年も経つと内容が古くなってしまってまったく役に立たないことが多い。しかし、本書は2001年発売から5年近くが経過しているにもかかわらず、今でも通用する内容になっている。

それは、eメールを情報伝達のメディアとして適切に利用するには、どういう心構えでおればよいのか、という「姿勢」を語っているからだ。eメールやインターネットなどの「技術」にとらわれるのではなく、また名の売れた作家という立場で語るのではなく、一ユーザーとして真摯にeメールに取り組んでいる様に好感。

ただし、本書を隅から隅まで読んで、同じ事を実践してもすぐに達人にはなれないのは明白である。大事なのは受け取る相手を想像すること。そして、その相手に的確に物事を伝えるよう努力し続けることなのだ。つまり「読んでも達人になれない!」「薄い内容だ!」なんて批判することはあまり意味がないことと言えよう。

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SCEI『みんなのテニス』

PowerSmash以来、久しぶりにテニスゲームをやりたくなったのと、パーティーゲームの手持ちがなかったので購入してみた。

1時間ほどプレイして納得。たしかに「みんなの」だ。一人でプレイする分だと、ちょっと物足りないボリューム。やり込むことを前提としたモードもない。その分、価格が抑えられていることを考慮すると、Wii対策のパーティーゲームなのかしら、なんて邪推したくなってしまった。

ゲーム自体はシンプルによくできているので、ゲームが苦手な人でも気軽にプレイできるはず。テニスゲームのおもしろさとしても、スマッシュコート、PowerSmashと並ぶ完成度になっているように思う。

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二ノ宮知子『のだめカンタービレ』7~10巻

のだめの性格が悪くなってきてる……これは千秋の影響なのか。コメディ色を薄めるための手法? 生き様を考えるストーリー展開もよいけど、のだめのキャラはブレないようにしてほしいなぁ……(個人的希望)。でもオモシロス。

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二ノ宮知子『のだめカンタービレ』4~6巻

うーん、この年齢にして、連載モノの少女漫画を買い集めるのは初めてかも……。おもしろいので止まらず。

買って帰って、その晩のうちに読破。

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坂口安吾『白痴』

文字数が多いので読了まで時間がかかった。時間はかかったけど、読むこと自体は苦じゃなかった。個人的には、後半に行くに従っておもしろい話になっていったので、どんどん読むスピードが上がっていった感じ。

要は落伍者のお話なんだけれども、文体やら話の持っていき方やらに、「この人にしか書けない感」がたっぷりあってよろしかった。忘れた頃に、また読み返したい作品。

坂口安吾『白痴』

ゆでたまご『キン肉マンII世 究極の超人タッグ編』1~4巻

うーん……敵役の超人の魅力が、どれもイマイチ。強引すぎる話の展開力(それが魅力になってる)は全盛期のママだと思うんだけど、肝心のキャラの魅力が弱いので読んでいてツライ。連載が週刊プレイボーイってことで、読者からのナイスなキャラクター案投稿が少ないのだろうか。

ニュージェネレーションとレジェンドを戦わせるというアイデアは流石なので、ここからの巻き返しを期待したいところ。

ゲド戦記

ペイされないシャドーニングは、いかに見る人のストレスを引き起こすか。

テルーの唄と、菅原文太と、変身してからのクモの芝居に救われる。

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吾妻ひでお『うつうつひでお日記』

コマ割りが細かいので、読み終わるまでに思っていたよりも時間がかかった。でもオモシロイ。日記好きにはたまらん。

作中、何度か大塚英志が出てくるシーンがあって、想像していた見た目と全然違ったので衝撃を受けた。ただ、他コマで描かれた山本“KID”徳郁の画があまりにも似ていなかったため、真に受けるのもよくないのかもしれない。

あと麺類を食いたくなると思った。

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SEGA『脳力トレーナー ポータブル』

ナビゲーション役を務める女の画が、テラヒドス。トレーニングはおもしろいのだけど、メニュー画面に戻るたびに画を見て萎えるゲームであった。

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HUDSON『煉獄 The Tower of Purgatory』

世界観、シナリオ、キャラデザは好みなんだけど、肝心のアクションにおけるゲーム性が……。アイテム集めてボタン連打なら、Diabloやります。

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石田衣良『娼年』

女性が嫌悪感なく読めるエロス。もちろんそれだけが売りではないのだけれど、本書の外れない軸であることはたしか。たとえば新宿あたりでよく見かける、水商売風なんだけど、どこか清潔感があって、「この人、どういう仕事をして生きているのだろう?」というような人の生活を妄想させてくれる一冊。

自分の正しさの押しつけについても、考えさせられる。

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ミッション:インポッシブル3

トムちんが「愛してる」っていうシーンで、笑い声が起こったのは2006年7月16日(日)新宿コマ劇場隣の映画館、新宿プラザ。絶妙のタイミングで会場が沸いて、作り手側でもないのに妙に嬉しくなった。

かなり練られたという脚本らしく、しっかりとしたお話に仕上がっていて好感を持てる。M:I-2のように斬新ではないけれど、きちんと見られる映画。それでも橋の上でのアクションシーンは圧巻。ありえねースケールが素晴らしい。過去作と違ってチームワークが強調されている点も個人的に好き。

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石田衣良『波のうえの魔術師』

軽快に読破。株をやりたくなる書だけど、気軽に手を出すと文字通り、波に飲み込まれるだろうと思わされてしまう。うまいなー、と唸る。

沢木耕太郎『彼らの流儀』

あとがきにある、「コラムでもなく、エッセイでもなく、ノンフィクションの作品とも異なるものになっていた」の言葉通り、不思議な心地を味わえた書。でも沢木ノンフィクションのざわざわ感に比べると、いまひとつ魅力が足りない気もする。