いつもの調子で読んでいったら、だんだんと新しい筒井ワールドに引きずりこまれてしまった。『睡魔のいる夏』が、美しく悲しい傑作。果たして僕が抵抗のしようのない死を迎えることになったら、最後までこのような生き方をできるだろうか。 死ぬまで、自分の生き方というものを考えていくのかもしれないなと思った。